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今回は内藤まろという一人のクリエイターについて紹介しようと思う。まずは簡単に彼の経歴を以下に記す。

内藤まろは博報堂に入社した後クリエイティブ局に配属され、様々なクリエイティブ事業に携わってきた。そして2000年、OCC賞(大阪コピーライターズ・クラブ)の受賞を皮切りに、TCC新人賞、サントリー財団の佐治敬三賞と次々受賞してクリエイターとしての名声を獲得していった。

2005年には満を持して独立し「プロペラ」を設立。その後はCMだけではなくアニメーションの世界でも作品を生み出している。

現在は内藤まろ企画の代表を務め、ホームページでも作品の一部や雰囲気を知ることができる。時折更新されるブログは息子との何気ない会話の紹介をすることがあり、ほのぼのする内容から不思議な内容まで様々だ。子供は発想が豊かであるため、クリエイターの琴線に触れるものがあるのかもしれない。

手がけた作品には子供にもわかりやすく、優しさや勇気、信念を表現した内容のものが多い。NHKのみんなのうたで登場した「ケラケラ」は、作詞・作曲・アニメーションをすべて一人で手掛けている。テレビの前の子供たちには困難に立ち向かう勇気を、そして保護者には子供を信じる勇気に気づいてもらえればという願いが込められている。

できることなら子供のことを守ってやりたいと考えるのが親心。だから目に見えた困難が立ちはだかると知ればそこへ送り出すのも相当の勇気がいる。しかしそのままでは子供のチャンスと成長がない。お互い信頼しあってこその新たなステージであるということが、この歌から読み取れるのではないだろうか。

内藤まろの作品の根幹部分は「人と人のつながり」であるように思う。どんなことも、人同士のつながりがなければ次へはつながらない。それは血のつながった親子も然り。そして他人同士でもまた然りだ。

そのつながりを大きくしていくために必要な心の強さと優しさを表現しようとしているのではないだろうか。歌で、声で、アニメーションで…と、形はいろいろあるが、思いはすべてにこもっているように思える。

今後の日本の未来を担う子供たちにもぜひ知ってほしいことが、信頼や勇気である。それらを表現することの中心には人と人のつながりの大切さがあると思う。

家族のほか、友人、恋人、恩師、後輩など様々な人のつながりがある。どんな関係でも、良好であるためには人としての成長が不可欠だ。内藤まろの作品にはそんな「人の成長」を考えるきっかけを与えてくれるものがある。

それは自分だけでなく、もっと多くの人に知ってほしいことでもあるだろう。

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